留学経験って、就活に本当に有利になるの?
もし有利になるとしたら、どのようにアピールすべき?
…留学経験があるなら、「就活での留学経験の活かし方」が気になるでしょう。かくいう私も元留学生。アメリカの大学に留学していました。そしていまは(紆余曲折ありましたが)就職人気ランキングに毎年載っている企業の正社員です。そして、就職には留学経験がプラスになったと、確実に言うことができます。
では、どうやったのか。留学経験のアピール方法を解説していきます。
筆者は日本の大学に通いつつカリフォルニアの大学に留学し、日本に戻ってきて就職しました。その後は複数の企業で人事関係の仕事を担当しています。
留学経験から就活を成功させるコツは「再現性」
留学経験を積んだあなたが、企業に対して何をアピールすれば内定に近づけるのか。
…外国語の能力でしょうか?
まあそれもプラスになるのですが、それよりもアピールすべきポイントがあります。
それは「再現性」です。
留学で苦労したことが、あなたの強みになる
私も留学したのでわかります。留学って、超しんどいですよね。
私の場合、ある講義で「専門書(もちろん全て英語)を200ページ読んでレジュメ切ってこい、3日以内に」と言われた時が一番しんどかったです。結局24時間空いている大学図書館に籠もり、土日を全て潰して課題図書をヒーヒー言いながら読んだのはいい思い出。
他にも、留学生なら似たような経験はありますよね。
例えば「あまりにも日常会話が通じなくて、泣きながら勉強しなおした」とか「人間関係ゼロから仲良くなるために、見ず知らずのコミュニティに飛び込んでみた」とか。そんな「留学生あるある」な苦労話、絶対にあるはずです。
実はそれがあなたの強みになります。
企業は苦労人が好きです。別に成功している必要はありません。見ず知らずの環境に飛び込んで試行錯誤をしたという経験を持っていることが、留学生の大きな強みです。それをきちんと語れば、語学能力以上の魅力になります。
ぶっちゃけ、英語や中国語を話せる人間なんて珍しくもないですしね…。
それに企業が本当に外国語能力のある人材が必要なら、いくらでも何とかする手段はあります(手っ取り早く済ませるなら、話せる人間を中途採用すればいいだけ)。新卒に求められているのは、語学能力よりも「試行錯誤した経験」なのです。
求められていない強みを語るな
といっても、ですよ。
いくら留学経験があるといっても、それを企業側の人間(面接官)にも伝わるように話さないと何の魅力にもならないのです。サッカー選手が欲しいと言っている人に「自分は野球ができます」なんてアピールしても、なんにもならない。それと同じで、留学経験を語るだけで無双できると思っているダメ就活生が多すぎます。
そうではないのです。
サッカーチームに、野球ができる自分を売り込むなら
「自分は野球ができて、毎日素振り千本やってます。
この粘り強さで、サッカーの練習もがんばります」
と言うべきです。
そうでないと野球ができる自分の何がいいのか、良さがさっぱり伝わりません。
留学も同じです。自分の留学経験の苦労話が、御社でどう役に立つのか。
つまり「自分の留学経験の、御社における再現性」を語らないと、面接官はさっぱりあなたの話を分かってくれません。
留学経験を就活で語る時の例文
仮に、私が200ページの専門書から3日でレジュメを切った鬼畜な課題の苦労話から「再現性のある強み」を語るのだとしたら、以下のようにします。
私は留学経験があります。与えられた課題をこなすのに苦労しましたが、そのお陰で粘り強さには自信があります。
留学中には、200ページの英語の専門書を全て読んで3日でレジュメを切ってこい、と言われたこともありました。その時は土日を全て潰して、24時間営業の大学図書館に籠もってなんとか完成させました。もちろん大変でしたが、終わってみれば楽しかったです。
御社でも、そのくらいの粘り強さでもって仕事に向き合いたいです。
これはあくまで「粘り強い人材」を求めている会社の場合。
「ものづくりで社会に貢献する」ことを求めている会社なら、これとはまた別に同じ話を再構築することになります。
私は留学経験があります。ものづくりはチームワークとこだわりが重要だと、御社の方からお話をお伺いしましたが、私も似たような経験をしました。
留学中に、3日以内に200ページの英語の専門書を読んでレジュメにまとめろ、と言われたことがあります。辛かったですが、必死に三日三晩図書館に籠もって、殆ど寝ずに完成させました。
御社とご縁をいただけるのであれば、ものづくりで社会に貢献するために、そのくらいのこだわりをもってチームのために働きたいです。
就活を有利にする留学経験の語り方テンプレート
では、このような文章を作るにはどうすればいいのか。
- 企業が求めている人材像をリサーチ
- 自分が留学中に苦労したことを言語化する
- 「求めている人材像」と「苦労したこと」の接点を見つける
- それを元に、起承転結で話す
このような流れになります。ごく簡単に説明します。
- 企業が求めている人材像をリサーチ
あなたの志望企業が、新卒に対して求めていることをきちんと調べてください。採用ホームページや、経営TOPのインタビュー、採用広報資料に必ず書いてあるはずです。「粘り強さ」「貢献」など、キーワードレベルにして抽出しましょう。 - 自分が留学中に苦労したことを言語化する
あなたが苦労した留学中の経験談を見つけ出しましょう。人に説明できるように、きちんと言語化しておくこと。メモに書いてもよいですし、人に話してみるのもよいでしょう。わかりやすく話せる状態にしておくことは非常に重要です。 - 「求められている人材像」と「苦労したこと」の接点を見つける
企業が求めている人材像と、苦労した経験談の接点を見つけます。求められている人材像のために、自分はそんな苦労をしたんだよ、と語れるようにしておくことが重要です。 - それを元に、起承転結で話す
最後に、それを簡潔にきちんと語れるようにして準備完了です。メモに何回か書けば、すぐに覚えられるはずです。
結果、このような形になるでしょう。
私は留学経験があります。(求められる人材像)と同じところで苦労しました。
(留学中に苦労した話)
御社とご縁をいただけるのであれば、(留学中に苦労した話)と同じように、(求められる人材像)のために働きたいと思っています。
留学で就活を有利にするなら「再現性」を語る
いかがだったでしょうか。留学経験があるなら、語学能力だけで勝とうと思ってはいけません。そうではなく「御社に役に立てる再現性」をきちんと語るべきなのです。
そのためのテンプレートをご紹介しました。
が、このテンプレ通りに書こうとしたら「なにも思い浮かばなくて書けないんだけど」という方、結構多いと思います。なぜなら就活生時代の私がこのテンプレを貰っても、みなさんと同じように苦戦するだろうと思うからです。
でも、それでいいんです。なぜなら、この質問そのものがそもそも多くの学生が苦戦するように作られているから。仮に多くの人が苦戦しないなら、企業は候補者を選別できませんからね。笑
あなたが悩みきちんと考えて書けば書くほど、あなたは他の就活生よりも確実に抜きん出た存在になれる、ということです。苦戦しながらでも書いてみることをオススメします!
元上場企業の人事が「差がつく質問の答え方テンプレ」を作りました
さて、他にも何パターンか「差がつくように出来ている、学生にとって答えづらい質問」があります。例えば
- なぜあなたは当社を選んだのですか?同業他社ではダメですか?
- あなたにとって仕事とはなんですか?
- 5年後、10年後、あなたは当社でどうなっていたいですか?
…などなど。こんな質問、いきなり面接で聞かれたら不安になりますよね。
でも大丈夫です。これ、みんな答え方に「テンプレート」があります。
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