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就活で留年して不利にならないコツを元人事が教えます

毎年、就活の中盤になると聞こえてくるのが「留年したい、もう就活厳しすぎて無理」という声です。

私も就活生として留年しました。私の場合は比較的カジュアルに決断したのですが、留年したことによる悪影響はなかった、と断言できます。少なくとも留年が理由で落とされたり、エントリーできなかったことは一度もありませんでした。

それは、あるコツを抑えていたからです。
そして筆者は就職後も人事として働いているので、このコツが合っていることは分かります。今回はそんな「留年する時の、不利にならない言い訳のコツ」をみなさんに伝授します!

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就活で不利になる留年には理由がある

さて、留年って不利になるの?という最も単純な答えにシンプルに答えると、YESです。純粋に考えるなら、留年することは不利になります。また、日本の会社は「先輩」「後輩」という関係性が非常に重要なので、同じ入社年度なのに年齢が違うことは基本的にはよろしくありません。

ですが、大丈夫です。面接官に悪い心象をなるべく与えずに回避する方法があります。それは「評価できる強みに繋がることをして留年」の場合です。これは悪い印象を全く持たれないどころか、プラス評価すらされることもあります。

逆に「評価できる強みに繋がらない」「今の強みではない」場合は、全く評価できず、ただマイナスになって終わるだけです。
これだけではちょっと分かりづらいので、いくつか例を見ていきましょう。まずはダメな例から。

就活で不利になる留年理由(例)1:志望企業/業界に落ちた

留年就活生
留年就活生

昨年、志望業界から機会が頂けず、
諦めきれなかったため留年しました!

こういうことを言う就活生は一定数います。が、止めたほうがいいです。

言われる面接官の立場になって考えましょう。
例えば、あなたがサッカーチームの選手のスカウトをしていると考えましょう。選手を見極める能力もあると仮定します。そして一年前に落とした選手候補が、次の年になってまた「選手になりたい」と申し込んできました。

そうなると「この人はまた申し込んできたんだから、何か前回とは違う強みがあるんだよね?」と期待するのが普通ですよね。そんな状況で本人に理由を聞いたら「単純に諦めきれなかったから」…。これ、評価できますか?

私なら評価しませんし、殆どの人もポジティブな評価はしないでしょう。「落ちてリベンジしたい」という心意気は良いのですが、それだけで面接に来られたら「いやいや、こっちも忙しいんだから、新しく見せるものが何もないなら来るなよ!」という気持ちになるのが、面接官のリアルな心情なのです。

では、あなたのチームでなくても、似たようなチームから去年落とされた人が来たらどうでしょうか?この場合でも、スカウトとしては警戒するはずです。「他のチームで一度落とされてるんだから、何かしら問題があるんだろう」と考えますよね。その上での選考になりますから、不利なポイントからのスタートになるのです。

なので、「単純に諦められませんでした!」という説明は、面接官の印象をかなり悪くするものだと覚えておきましょう。

就活で不利になる留年理由(例)2:部活/学問に熱中していた

就活生
就活生

卒業論文に納得できず、さらに研究を深めるために
1年留年しました!

理由がこれだけの場合、マイナス評価です。なぜなら「他の人も同じ条件でやっているから」です。

卒業論文の出来にこだわりたい、学問に熱中していた…。確かに、それ自体は素晴らしいことです。ですが、ビジネスで必要な「約束を守る」という側面からすると、あまり褒められたものではありません。

ビジネスで「これは今週中に終わらせてね」という仕事があるとします。この仕事に対して、ふつう「自分が納得できないので来週にしてください!」とは言えないのです。仕事は期限内に終わらせることに意味があり、時間をかけて完成させるような芸術作品とは違います。

そのような世界観に普段から馴染んでいる面接官からすると

面接官
面接官

この子、「自分が納得できないので」とか言って期限や納期を守れないタイプなんじゃないのかなあ…?

と思ってしまいます。

ただし、本当に何らかの理由で延長せざるを得なかった場合もあるでしょう。そのような場合の説明方法は、下でまた取り上げます。

就活で不利になる留年理由(例)3:景気が悪かった

就活生
就活生

昨年はかつてないほど雇用情勢が厳しかったので、
留年という決断をいたしました。

リーマンやら、コロナやら、そういった理由で経済が停滞した。ので、昨年はチャンスがなかった。
…確かに、言いたいことはわかります。弱冠20歳かそこらの若者にはつらい現実です。

が、これはマイナス評価なんです。そもそも周囲のせいで○○せざるを得なかった、という説明をするのは、就活全般において止めたほうがいいです。

たとえ話をしましょう。あなたはまた、サッカーチームのスカウト役です。そして能力は完全に同じ二人の候補者が目の前にいます。あなたがその二人に「なぜサッカー選手になったの?」と質問した時に、それぞれこんな答えが帰ってきました。

候補者A
候補者A

自分の世代は景気が厳しく、手に職をつけてサッカーをやるしかなかったんです。だからサッカー選手になりたいんです!

候補者B
候補者B

自分が幼い頃からサッカーが大好きで、チームに貢献するのが嬉しいと思ってます。だからサッカー選手になりたいんです!

どちらが魅力的でしょうか?

…後者の方が魅力的に思えませんか?
前者の志望動機は「他人のせいで仕方なくサッカーやってます」という風に聞こえてしまいます。普通にダサいですよね。サッカー漫画の主人公や、有名サッカー選手が「景気が悪かったからサッカー選手になりました」なんて言ったりしないのと同じです。

それに対して後者は「自分が好きで、主体的にサッカー選手になることを選んだ」という感じが伝わってきますよね。
でも、実際のところは後者の人も景気が悪く、選択肢がなかったからサッカー選手を目指しているのかもしれません。それは面接官のような、周囲の人からはわかりません。が、就活のような他人に自分をアピールする場において「他人のせいでこういう自分になりました」という説明は、ダサいです。

しかもこれは「単純にダサい」というような、好みの問題ではありません。ビジネスでは

  • 景気が悪かった」「周囲の環境が悪かった」と、他人に原因があると考えることを「他責思考
  • 自分が至らない点があった」「我々が準備不足だった」と、自分に原因があると考えることを「自責思考

と呼びます(サッカーチームの例なら、前者が他責思考の人、後者が自責思考の人です)。そして、ビジネスでは他責思考は許されません。

社長
社長

会社を倒産させることにしました。理由は我が社のサービスは魅力的なのに、ぜんぜん売れないからです。周囲の環境が悪かったんです。

これは他責思考です。そして、こういうことを言う社長は炎上します。なので、安易に面接官に向かって

大学生
大学生

去年は景気が悪すぎたので、就活しませんでした!

と言わない方がよいのです。
「景気が悪すぎるから、自分がこうなった」は、ヤバい説明方法です!

就活で不利にならない留年理由の作り方

印象を悪くするダメな例はわかってきたと思います。では、良い理由を考えましょう。
それは「評価できる強みに繋がることをして留年」です。

実は、私が留年を決めたときも、最初からこの点を意識していました。どう面接官に説明をすれば、全くマイナス評価にならないのかを考えてから決断したのです。

私が使っていた理由がこちら。

留年したのは、アメリカ留学をしたからです。
留学を通して、TOEICスコアを300点以上伸ばしました。英語は問題ありませんので、御社でご縁が頂けた際に海外転勤などがあっても問題ございません。

英語は、だいたいどんな企業でもプラスに評価されます。そのプラス評価のために時間を使い、他の就活生にはない強みを得たのなら、それは企業にとっては極めて大きなポジティブ評価になります。これが「評価できる強みに繋がることをして留年」です。

私の例は留学経験がある人向けですが、なくても大丈夫です。いくらでも他にネタはあるので、装飾できます。ここでの公式は

留年した理由それで得た強み

をセットで語ることです!

留年したのは、プログラミングに興味を持ったからです。
昨年の就活で将来を考えた結果、自分はプロダクトを作る方が喜びを感じることが分かりました。その後1年かけてプログラミング基礎とインターンを経験したので、LAMP環境(※)の基本的なサイトなら一人で構築可能です。

※LAMP環境…大規模なサイト・サービスの基盤となっている環境の一つ。

留年したのは、バイト先からオファーを頂いたからです。
私のバイトは居酒屋でした。そこで正社員にならないかと誘われ、必死で働いて分かったのが、国のインフラに関わるようなもっと大きな仕事がしたい、ということ。もちろん、そういった大きな仕事にはタフな交渉もあるでしょうが、居酒屋の接客をして鍛えた人当たりの良さには自信がありますので、ぜひ御社に貢献したいと思っております。

留年したのは、学問に熱中したからです。
私の専門は経済学でした。ですが、最新のマシン・ラーニングによる知見を盛り込んだデータ分析を行いたかったため、研究を進めてデータ分析を行ううちに、とても期限内に終わらなくなってしまいました。留年こそしましたが、その研究で得たビックデータの知見や分析手法などで、御社にぜひとも貢献したいと思います。

※これが通じるのは、ビックデータの活用を掲げている企業に限る

就職留年するなら「語れる強み」を作ること

私も留年しましたが、大学生活の1年が伸びるというのは「結構な時間を得ることになります」。なにせ12ヶ月もあるのですから、大抵のことはやれます。

それだけの時間をかせぐのなら、絶対に「語れる強み」を作ってください。そして、来年になってから圧倒的な差をつけて他の就活生をぶっちぎればよいのです。

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