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「就活は茶番」な理由と、逆に利用するメリットの話

就活初心者向け

就活は茶番。そう言い切ってしまって問題ありません。

私は上場企業で人事関係者をやり、その後も個人事業主として人事に関係する仕事を多く頂いてきました。そして、もともとは(もちろん)就活生でもありました。もちろん内定を片っ端から取ってくるような出来た就活生ではなく、就活をイヤイヤやって50社近くから落とされ、2社からしか内定を貰えなかった落ちこぼれです(当時は「空前の好景気で人手不足」と言われていたにも関わらず、です)。

嫌になるのも当然です。ですが、いろいろな経験をしてきた今、「就活は茶番」というお題に関して思うところを書いていきます。

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「就活は茶番」の本質的な3つの原因

そもそも就活が茶番である根拠は沢山ありますが、その中でも本質的に以下の2つの理由で就活というシステムが構造的におかしくなっていると私は考えています。それが以下の2点。

  • たった数回の面接で個性を見極めるのは不可能
    たかだか30-1時間程度の数回の面接で、その人の能力を完全に見極めるのは不可能です。「いや、できる!面接で見極められる!」という人がたまにいますが、その人と本当に一緒に働いたことがない方でしょう。一緒に働かないと、その人の本当の能力は本質的にはわかりません。中途なら三ヶ月くらい働くと、その人のパフォーマンスがようやく分かってきます。新卒なら三年はかかります。
    そもそも面接で見極めるのが不可能な以上、面接というのは互いの化かし合いにしかならないのです。
  • ダメ面接官を交代させる仕組みがない
    学生はダメなら弾かれるのに、面接官である社会人は弾かれません。これのせいで、企業の方が強い立場になるのです。
    もう少しかみくだいて説明しましょう。自分がどんなに素晴らしい準備をして企業の選考に臨んだとしても、面接官は選べません。そして面接官がアホだと、就活生が素晴らしくてもアホな結果にしかなりません。これは断言できます。
    この「使えないダメ面接官」はかなりの確率でいます。そもそも人を評価する時のコツが分かっていない人(謎の評価基準「頑張り」で人を評価する)や、関係ない質問をしてトンチンカンな理由で落とす面接官は沢山いるのです。どんなに会社が素晴らしくても、そういう人は一定数いる。
    本来ならそういう人には交代して頂いて、別の方に評価してもらった方が就活生にも企業にとってもベストです。が、就活にはそのようなシステムがありません。
  • 企業のアピール不足
    新卒は月20万円かそこらで雇うのが殆どの日本企業の伝統です。そのため学生からすると「どの企業も同じに見える」という現象が起こっています。
    つまりどの企業でも給料(少なくとも最初の数年間)は殆ど変わらないので、「殆どの学生が全然魅力的ではない職場に、なんとなく入る」という現象が起こっているのです。

これらの欠陥の結果として、3年以内に新卒の3割が離職・転職してしまう(=早期離職率の高さ)というファクトが生まれています。離職・転職というのは「その会社が合わなかった」ということを意味します。つまり、就活失敗というわけです。
この3割という数字ですが、ハッキリ言って多すぎです。新卒の3人に1人に辞められたら、会社はもちません。しかも選考を慎重に行っている上場企業だから早期離職率が低い…というわけでもないのです。もはや構造として新卒の就活システムが機能していない、という見方もできると思います。

これらが就活の構造的な欠陥です。
就活に関しておかしな点は、だいたいこの3点で説明できます。

  • 本当は新卒に個性を求めていないのに「個性的な人材募集」
    「企業が面接で就活生を見極められない」ので、なるべく多くの学生に目に留まるような求人広告を出しているだけです。沢山の人を採用して、後から落とせばいいという考え方だと「沢山集めて、落とす」という考え方になります。
  • くだらないマナーがはびこる
    就活生は黒い無地のスーツ、女性は絶対に黒地のパンプス…というのも、くだらないルールの一つです。なぜなら、2000年くらいまでこんなルールはなかったのです。では、2000年まで新卒採用はうまく行っていなかったのか?というと、もちろん違います。どこかのアホな面接官が「ルールだ」と言い出して、それを交代させる仕組みがなかったので根付いたルールでしょう。「ダメ面接官を交代させる仕組みがない」が招いた災厄です。
  • 思ってもいないのに「御社に貢献したい」と言わされる
    これは企業がアピール不足、採用広報の怠慢です。学生にとって魅力的な場を作ってこなかった多くの日本企業のせいで、3割離職という現実を招いているのです。貢献したいのはなぜなのか?をきちんと説得するような仕組みを、ほとんどの企業は構築できていません。

就活は茶番だが、本当に個性が殺されはしない

茶番な就活ですが、それに乗っかってしまうと「魂を売った」ように個性が殺されてしまうものなのでしょうか?筆者は「適当に利用すればいいだけで、本当に個性が殺されるようなものではない」と思っています。

別の例で考えてみましょう。
大学受験も、ある種の茶番のようなものですよね。就活と同じようにパターン化された無個性な質問をされて、せいぜい2-3回のテストで出身大学とその後の人生が大まかに決まってしまう(と考えられています)。

が、激しい大学受験競争に取り組んだからといって、その人の個性が消えたりするものでしょうか?
そんなことはないですよね。確かに受験生は無個性に見えますが、大学生は個性に溢れています。何年間も必死で勉強したからといって、その人の個性が完全に消え去ることはありません。私の知り合いには、渋谷でナンパするのが生きがいの東大生がいます。彼はもともとそういうキャラクターだったのでしょうが、別に東大生になったからと言ってその性格が消えたりするわけではないんですね(当たり前です)。

就活も同じです。就活生は受験生のようなもので「一時的に無個性に見えるだけ」。必死に取り組んだからと言って、その人の個性が消えるわけではありません。社会人になってからも、何かが致命的に変わるわけではありませんし。命を取られることもありません。その程度のものなのです。

むしろ適当に利用して、自分がやりたいことをステップアップさせるのが1番よいでしょう。前述の知り合いのナンパ師東大生は「実はオレは東大生なんだ、と言って学生証を見せるとみんな話を聞いてくれるからナンパがやりやすくなった」と言っています。
彼にとっては東大生というステータスは自分の好きなナンパをやりやすくする手段に過ぎない、というわけです。

実は就活も同じです。就活が終わって企業に入ると、企業名などというのは自分がやりたいことをやりやすくするための手段にしかならないのです。

自分が好きなことをやるための手段として、就活に取り組んでみる。
そのために、まずは自分の好きなことを考えてみる。そんな就活をしてみませんか。

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