「なにか質問ありますか」と訊かれて、困ってしまう…
どう聞けば評価されるのか分からないまま、なんとなく訊いて後で後悔する…
こんな経験、就活生ならありますよね。かつて就活生だった筆者も、そんな就活生のうちの一人でした。そこで、上場企業で人事関係者を経験した筆者が、「受かる」逆質問の方法をご紹介します。
企業が就活で逆質問を聞くワケ「時間調整」
さて、元人事関係者としてぶっちゃけます。
企業の面接官があなたに「他になにか質問ありますか」と聞く意図。それは…余った面接時間の調整のためです。
そんなことあるかよ!と思うかもしれませんが、殆どそうなんです。
特に人事や、現場レベルの社員が面接の最後のほうに訊いてくる逆質問は、ほぼ時間調節のためだと見て間違いありません。つまり、それまでに勝負はついているケースがほとんどです。よってどんなに素晴らしい質問をしたとしても、それが面接の結果を覆すことはまずありません。
…ただ、逆質問には別のパターンもあります。
質問主体で面接が進む場合は「すり合わせ」をしよう
それは「逆質問が主体で進む面接の場合」です。いきなり席について挨拶を済ませるなり「キミが聞きたいことを、何でも訊いていいよ!」と言われるパターンですね。
これは、みなさんが思っているほど多くはありません。
というのも、これは就活生のみなさんに面接の方向性を握らせるということ。普通の企業であれば、聞き出すための質問リストや評価シートがあり、そこに記入していって次の面接官に引き継ぐのが普通です。それがない、ということは…その面接官がそもそも面接に慣れていないか、新卒を受け入れる体制がその企業にない、もしくは最初から殆ど学生を通すつもりがないなど、かなり特殊なケースが考えられます。
こういった面接では、面接の基本に立ち返りましょう。
それは面接を行う大目的、つまりは「方向性のすり合わせ」です。
就活の逆質問は「すり合わせ」に沿ったものにしよう
時間調節のためだとしても、質問が主体の面接だとしても、志望企業の社員と話せるのは貴重な機会です。その時間を有効に使いましょう。そのためには「企業の方向性と、自分の方向性がマッチしているかどうか」を検証する時間にすべきです。
あなたが極めて優秀な新卒であり、頭脳明晰、コミュ力も抜群の学生だったとしましょう。それでもあなたが目指している方向性と、企業が目指している方向性が違っていたら、どう頑張っても活躍のしようがありません。それはまるでサッカーチームに「野球がしたいです!」と言って飛び込むようなもの。自分が辛くなり、すぐに辞めてしまうはずです。
では、何を聞くべきか。いくつか例を出しましょう。
就活の逆質問の良い例
1.○○さんの今の仕事のやりがいを教えて下さい
この質問を訊くのは「相手が語る『やりがい』に自分が共感できそうか」を確かめるためです。一次面接や二次面接では、特に現場の社員が出てくる事が多い。入社すればあなたの五年後、十年後に最も近い人たちと話すことになります。つまり「その面接官達の語ることに共感できる」のであれば、あなたはその企業に向いている可能性がグンと高まります。
もし、共感できるのであればしめたもの。それを次の面接の志望動機にしてしまえばよいのです。社員が語っていることなので、間違いありません。
例えば次のような会話があったとしましょう。
○○さんの今の仕事のやりがいを教えて下さい!
そうですね…。今の仕事は難しいけど、やっぱりウチの商品が多くの人のインフラになって、使ってくれている人が多いのは嬉しいと思ってますね。
これを丸パクリして、次の面接の志望動機にシレッと入れてしまいましょう。
では、あなたの志望動機を教えて下さい。
はい、私の志望動機は〜〜です。
さらに、御社の製品は多くの方にインフラとして使われていることを魅力に感じ、そのような責任のある仕事がしたいと思い、応募しました。
この志望動機は、現場の社員が語っていることが入っているので、まず間違いありませんし、外しません。おすすめの方法です!
2.○○さんが考えている、(御社内での)将来のキャリアを教えてください
さきほども述べましたが、一次面接や二次面接では現場の社員が出てくるケースがほとんどであり、あなたの未来に最も近い人達です。そのような人に、会社の中でどのようなキャリアを考えているのかを訊いてみることで、あなたの未来もなんとなく予想できます。
これも方向性のすり合わせのための質問です。ですが、キャリアをきちんと知っておくことは、あなたの将来像を知るということでもあります。わからないことがあったら、積極的に訊いてみましょう。
3.御社は、どのような会社でありたいとお考えでしょうか?
最終面接が近い部長や経営層クラスであればこの質問が「あなたの将来のキャリアを教えてください」というのと殆ど同じ質問になります。経営層であれば、自分のキャリアと会社の方向性は少なからず一致している必要がありますからね。
逆に言うと、あなたがこの幹部たちが話すことに殆ど興味が沸かないのであれば、その会社は選考辞退してもよいかもしれません。のちの自分が辛くなるだけですので。会社選びは慎重になるべきです!
4.御社ではどのような方が活躍されていますか?
これも、会社によってかなり違うので訊いてみてください。バリバリの営業マンが活躍している会社なのか、様々な部署と調整するディレクターのような人が活躍しているのか、はたまた優秀なチームが他を圧倒しているのか…。様々なパターンがありますが、あなたがその会社に対して思っていることが当たっているのかどうか、が分かることがあります。
例えば、以下のようなことが考えられます(一例です)。
- 若手でも数字をあげられる人がどんどん出世していく傾向がある
こういった会社はいわゆる営業会社であり、激しい競争が行われているケースがほとんどです。どちらかと言うと自分に自信があり、負けず嫌いで、自分の行動を積極的に変えていける人が向いています。同期と仲良くマッタリ…だと思っている就活生には向かない会社かもしれません。 - 様々な部署と話して決める人が活躍している
自社でサービスを行っている企業や、マーケティング系の会社に多いです。扱っているサービスが複雑ながらも、全てを把握している神のような人がその会社にいる、というパターンですね。その人の部下になれば、あなたも将来が期待できますよ! - 優秀なチームがあり、そこに居る人はみんな優秀
様々な部門がある中でも、抜きん出て優秀なプロダクトやサービスを持っている会社は、このような回答をすることがあります。ですが、新卒のあなたはそこに希望をして入れるとは思わない方がよいです。なぜならエース級の部門であるということは、在籍している社員はみんな入りたいと思っている憧れの部署でもあるからです。新卒のあなたは他の部署で活躍しないと異動の候補にもなりません。そういった企業の場合、与えられた仕事をこなすことがまず求められている、と考えた方がよいでしょう!
就活の逆質問の悪い例
1.会社の基本情報全般を訊く質問
「会社の売上高」「主力商品」「従業員数」「部門」など、会社のパンフレットやホームページを読めば分かるような質問はしないほうがいいです。訊かれる側の面接官からすれば「この子はなんで、こんな分かりきったことを訊いてくるんだろう。調べれば分かるのに、なんでやらないんだろう」という疑問しか湧きません。
あまりにも基本的なことばかり訊いてくる人と、一緒に仕事をする気などしません。自分で調べればすぐに分かるようなことを訊くのはやめましょう。
2.待遇や福利厚生について根掘り葉掘り聞く
待遇や福利厚生について、質問するのが悪いわけではありません。気になったことを何でも質問するのは良いことです。…が、待遇や福利厚生ばかりをやたら掘り下げるのはオススメしません。「この子は待遇や福利厚生目当てで就活しているのかな」と面接官は考えます。
これは、恋愛で言うならやたらスタイルばかり褒めてくる人と同じです。ちょっと褒められるならいいですが、そればかり褒められると「コイツ内面とか、見てないわけ」と思いますよね。それと全く同じで、非常に薄っぺらい感じがしてしまいます。
待遇や福利厚生の質問は、ほどほどにしておきましょう!
3.YES・NOで答えられるクローズドクエスチョン
悪い印象を与えるわけではありませんが、あまり発展しないので、時間の使い方としては下策と言えるでしょう。例えば「女性は活躍していますか」「会社は好きですか」などなど。「はい・いいえ」でしか答えがこない可能性があります。
むしろ「どんな女性が活躍しているのですか」「会社のどんなところが好きですか」という質問につなげましょう。それがないなら「え、何のために訊いたの?」という感じがしてしまいます。
答えがきちんとした文章になる、オープン・クエスチョンを心がけましょう!
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