「学生時代に力を入れたことはなんですか(=ガクチカ)」という質問。困りませんか?
私も就活生だったので、非常に困った質問だという覚えがあります。こんなもん聞くなよ、という感じがすごいするのですが、大丈夫です。きちんと対策すれば、何の問題もなくクリアできる質問です。
では、どういった答え方があるのか。例文は?といった疑問に対して、この記事で紹介していきます!
ガクチカの答え方(例文)
私が学生時代に力を入れたのは、「チームワーク」でした。これはサークル合宿の企画の際に経験しました。
当時の課題は、合宿参加者が集まらないことでした。
私はメンバーに合宿の魅力が伝わっていないのが問題だと考え、その楽しさを100人近くいるメンバーに一人ひとり説得しました。結果として、サークルの8割以上が参加してくれました。
御社でもこのチームワークという強みを活かして貢献したいです。
私が学生時代に力を入れたのは、「粘り強さ」でした。これは私が英語サークルに携わった際に経験しました。
入学当時、私は英語に自信がなく、英語サークルに入ると決めたときは英語でスピーチなど全くできませんでした。
私は英語の中でも特にスピーキング、特に発音に苦手意識があることに気が付き、一週間に3本は英語の映画やドラマを見るようにしました。また毎日1時間必ず勉強し、それを3年間続けてきました。結果として、私は英語の発音にコンプレックスがなくなり、スピーチ大会でも準優勝という結果を収めることができるようになりました。
御社でもこの粘り強さという強みを活かして貢献したいです。
私が学生時代に力を入れたの「やりきる力」でした。これは私がとあるインターンに携わった際に経験しました。
そのインターンでは、法人のお客様をテレアポするのが求められました。
周囲の学生があまりの辛さに辞めていくなか、私は毎日必ず守ると決めた電話の数をこなし、辛くても続けるようにしました。最終的には、インターン先から正社員になるというオファーをいただけるほどの結果を残すことができました。
御社でもこの「やりきる力」という強みを活かして貢献したいです。
ガクチカの答え方(テンプレート)
上の例文3つは、全て同じ構成になっていることに気が付きましたか?
実は、以下の一つのテンプレートから作られた文章だからです。
私が学生時代に力を入れたのは(結論)です。(経験の概要)で経験しました。
当時の課題は(問題点)です。
(課題設定)が問題だと考え、(解決策)しました。結果として、(結果)になりました。
御社でもこの(結論)という強みを活かして貢献したいです
え?ガクチカって、「学生時代に力を入れたこと」だから「バイトです」とか「サークルです」とか、具体的な経験を一言で言えばいいんじゃないの?
(元人事)
違いますね。
ガクチカはなにかを改善していった物語、つまりプロセスなんです。
面接官がこの質問をする意図は「あなたは、何に対して頑張れる人なの?」「どんな仕事をあげたら、会社もキミもハッピーになれるの?」を知りたいからです。
具体的に一言で回答するのは、ガクチカに関してはオススメできません!
ガクチカをサッカー同好会で考えてみよう
たとえ話をしましょう。
あなたは友だちとアマチュアのサッカー同好会を作ろうとしています。もちろんあなたが創設者なので、誰がフォワードやディフェンスといったチーム内の役割をやるのか、好きに決めることができます。
ところがチームに入ってくれる友だちは全員、まともにサッカーをやったことがないそうです。本当は少し練習してもらい、どんなことが得意なのか見極めてから役割を決めるべきですが、そんな時間はありません。なので、あなたは友だちに質問をするしかありません。
お前さあ、反射神経よかったっけ?
反射神経が良いなら、ひょっとしたらゴールキーパーに向いているかもしれません。ところが、友だちは違うと言います。
いや、そんなことないけど。
あれ、そうだったっけ。じゃあ、何が得意なんだっけ?
…実は、ガクチカはこの質問に相当するのです。
サッカーをやったことがない友だちが、就活生です。質問するあなたの立場が面接官に相当します。ガクチカは実際には経験したことがない人に、何が向いているのか必死に見極めようとして聞く質問なのです。
サッカーチームの話に戻ります。「何が得意なの?」という質問に対して、二通りの答えが二人の友だちから返ってきました。
得意なのは…料理かなあ。
料理が得意な人が生きるサッカーのポジションって何だよ…笑
オレは、目の前に敵がいて、なにかそいつから奪って攻め返したりするのが好きかな。ゲームもそういうのが好きだし笑
おー!じゃあ、攻撃役のフォワードとか向いてるはず!
フォワードお願いしていい?
「料理が得意」というよりも、「目の前に敵が…」という答えの方が、あなたには助かりますよね。少なくとも役割を決めることができました。
ガクチカを具体的に答えるのはよくない
さて、上の会話を就活に置き換えてみましょう。
あなたの学生時代に力を入れたことを教えてください。
はい!サークル活動です!バイトです!
サークル活動とか、バイトだけじゃウチの会社のどんな仕事が向いてるのか分からないよ!
はい!私は粘り強さに自信があります!
具体的なエピソードは…(以下略)
なるほどね!じゃあ、あの仕事いけそうだなー。
このように、面接官にあなたにどんな仕事を任せられるのかイメージさせるような回答をするのが、ガクチカのコツです。
「具体的に一つだけ答える」のは、サッカーの役割を考えたいのに「料理」と言ってくる人くらい意味不明です。もちろん、料理が好きな人もサッカーのどこかのポジションで活躍できるのかもしれません。ただ、それはかなり深堀りして聞かないとわかりませんし、そもそも「料理」なんていう珍回答が飛び出してくる時点で質問を続ける気がなくなりますよね。
これと同じことを、面接官にしてはいけないのです!
ガクチカのテンプレートのコツ
問題→課題設定→解決策→結果
このフレームワークを使いましょう。また、「課題設定」をきちんと言うことを忘れないこと。
この課題設定に正解はありません。が「どこが論点?」をどう考えたのかに、あなたの性格が出ています。そして面接官はそこが知りたい。これは正解ではなく、プロセスを訊くための質問なのです。
あと、嘘は絶対にNGです。このあと面接官から「どう行動したの?」というツッコミが必ず入るため、嘘ならバレます。 (例:「100人に一人ひとり説得したのはすごいですね。どのくらいの期間で、どういう風に説得したんですか?」)
あなたが困難に直面した時に、どう行動するのか?にキャラクターが出るので、必ず深堀りされます。その場で思いついたエピソードではなく、事前に準備しておきましょう。
また時間があるなら、複数のエピソードを出してもよいでしょう。2-3つくらいが理想です。
例:粘り強さを示すエピソード
→サークル合宿企画の話&アルバイトでイベントを開いたときの話…などなど。
ガクチカはテンプレで答えられる
いかがだったでしょうか。「学生時代に力を入れたことはなんですか」というのは、実はテンプレで答えられる質問なのです。
が、このテンプレ通りに書こうとしたら「なにも思い浮かばなくて書けないんだけど」という方、結構多いと思います。なぜなら就活生時代の私がこのテンプレを貰っても、みなさんと同じように苦戦するだろうと思うからです。
でも、それでいいんです。なぜなら、この質問そのものがそもそも多くの学生が苦戦するように作られているから。仮に多くの人が苦戦しないなら、企業は候補者を選別できませんからね。笑
あなたが悩みきちんと考えて書けば書くほど、あなたは他の就活生よりも確実に抜きん出た存在になれる、ということです。苦戦しながらでも書いてみることをオススメします!
元上場企業の人事が「差がつく質問の答え方テンプレ」を作りました
さて、他にも何パターンか「差がつくように出来ている、学生にとって答えづらい質問」があります。例えば
- なぜあなたは当社を選んだのですか?同業他社ではダメですか?
- あなたにとって仕事とはなんですか?
- 5年後、10年後、あなたは当社でどうなっていたいですか?
…などなど。こんな質問、いきなり面接で聞かれたら不安になりますよね。
でも大丈夫です。これ、みんな答え方に「テンプレート」があります。
上場企業で人事関係の仕事を経験した後、フリーランスとして複数企業の採用に関わった私が、最強の答え方を作れるテンプレート集を作りました。当サイトの公式LINEの「友だち追加」で今ならタダでいつでも読めます。もちろん無料です。
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