新卒や転職などで就職活動をしていて、一番つらい瞬間はなんといっても不採用通知でしょう。
特に第一志望の企業から不採用通知が来ると、とてもつらい。こちらも準備をしていきているのに、そこで振られてしまうのは、非常に辛いものがありますね。
なんとしてでも熱意を伝えたい。こうなったら、直訴だ!手紙を社長に出してやる!
…と思う気持ちも、非常にわかります。
人事経験者として、結論から言いましょう。
手紙は「ほぼダメだが、実行する分にはいい」です。
どういうこと?と思った方に、詳しくご紹介しましょう。
手紙は熱意を伝えるのにはベストな選択
まず、手紙というのは非常にいい選択なんですね。
熱意が伝えられやすくて、なおかつ受け取る側の手間もかからない。電話やメールよりずっとマシです。
まず、世の中の社長というのはたいてい、50代以上が多いわけです。
こういういわゆる「団塊の世代」は、熱意とか情熱とか気合とか、そういう言葉が大好きです(バカにしているわけではありません。あくまでそういう傾向がある、というお話です)。なので、こういうやり方が通用します。
大東建託の営業の手紙が話題になってたけど証券界にも手紙の文化はしっかりあるよ( ^ω^ )
— VER 🔔🅰️ (@vercut) September 20, 2017
証券会社の営業が「まるで果たし状」 https://t.co/lQ8UqzScE5 #withnews
これは証券会社の営業職が、お客様宛てに送る手紙です。なんと、毛筆の手紙です(業界では「巻紙」と呼ばれている、営業手法の一つだそうです)。
すごい話ですが、これは証券会社のお客様にとって効果のある手法なのでやるのです。証券会社のお客様というのは、まさに社長世代。60代以上の人がとても多いので、このような毛筆の手紙は刺さる、ということです。
さらに、手紙というのは好きな時に読めます。メールと違ってスパム扱いになって消えたりしませんし、電話のように「その時間」を奪う強制性もありません。
その割に物理的に手元に届くので、インパクトがあるということです。
ただし、成功するとは限らない
ただ当たり前ですが、だからと言って成功するとは限りません。
そもそも手紙の受け取り手によって、考え方は違います。「誠意を見せてくれるいいヤツだな」になるかもしれませんし「ダメだと言っているのに、子供っぽいやつだな」と思われるかもしれません。
それは何をどう努力してもこちらはコントロールできない部分なんですね。
そもそも、あなたが落ちるのには理由があります。
手紙をきちんと書くにしても「「私を落とす理由」は違うんです、再度誠意をお見せしたいです」ということを訴える内容にしないといけません。
そうしないと「手紙を送ってきたけど、言っていることが検討違いだった」になってしまいます。
さらに、何でも熱意があればいいという訳ではありません。
決まったことを覆したいけど、社長としてはそういうことはできない、という会社もあるでしょう。そういう場合はもうどうしようもありません。
そもそも検討すらされない可能性はありますが、それでも諦めきれないならダメ元で送ってみるのは良いと思います。特に学生さんの場合、思いを汲んでくれる可能性はあります。
「諦められない」手紙に何を書くべきか
まず「落ちた原因」を突き止めます。
面接側と自分の間に共通の知り合いがいる場合などは、頑張って聞き出してみるのが良いでしょう(本当はダメですが、教えてくれることがあります。もちろん上場企業などでは無理です)。それ以外にも、面接で明らかに面接官の顔が曇った受け答えがあった場合などは、落ちた原因をそこから推測します。ただしこれも当たるとは限りません。
- 落ちた理由がきちんと分かっている場合
「面接であの受け答えが明らかにまずかった」「こういう部分がダメだと言われた」など、なぜダメなのか分かっている場合は、そちらを対策する内容にします。
具体的には、この受け答えはまずかったけど、別の意味で言ったのであって、反省してます。そして、今でも会社に貢献したい気持ちに嘘はないんだ!という内容にしましょう。
この詳しい内容は、こちらの記事で詳しく取り上げています。基本的には「落ちた理由」を突き止めて、そうでないことを証明するように行動します。ひょっとしたら、手紙でなくてもよいかもしれません。
- 落ちた原因がよくわからない場合
逆に、原因がよくわからない場合は、受け取り手にとって印象的になるようなストーリーを語るしかありません。会社の理念や事業内容と、自分の過去がいかに関わっているのかを語るのです。例えば、こんなふうに。
私は長年、貴社の事業である○○に関わってきました。高校生の頃から慣れ親しみ、☓☓という思い入れもあります。貴社の○○がなければ、私の青春時代はなかったと思っています。若輩者ながら私に希望を与えてきた○○という事業を、必ずや発展させたい。そう思って、選考に真摯に取り組んできました。
しかし本選考ではあまりにも私が至らず、関係者の皆さまのお時間をふいにしてしまい、大変申し訳ございませんでした。おこがましいお願いではありますが、再度選考のチャンスを頂きたいです。
貴社には、私の人格を作り上げてこられたという大きなご恩があると考えております。御社の事業に、必ずや人一倍貢献いたします。今回は再度選考の機会を頂けないかご検討頂きたく思い、ご連絡差し上げました。
何卒よろしくお願いいたします。
ここが語れないのなら、チャンスはどこにもありません。諦めましょう。
基本的におすすめしないが、やるだけやってみるのはアリ
…と、ここまで記事を書いておいて矛盾しているのですが、手紙を送るのはオススメしません。
理由はあなたが手紙を書いたからといって、何か良いことが起こると全く保証できないからです。大抵の場合は、ただ無視されて終わるでしょう。
ですがそれでも状況を変えたい、動かしたい!と思うのであれば、自己責任でやってみてください。あくまで、節度を持った方法でお願いします。
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手紙を書くのはおすすめしません。それよりも次にどうするかを考えた方が良いことの方がはるかに多いです。そして、次に何をするのか?が重要です。
しかし、そんなことを言っても切り替えられないことも多いはず。
そもそも就活において、必要な情報・使うべきサービスは時と場合によって変わるもの。今は新しく会社を受けるよりも、一回立ち止まって考え直すのもよいかもしれません。
実際に私は第一志望から5回落ちました。そのたびに業界を変え、なんとか就活を乗り切り、人事をやるようになりました。その経験から言うなら、間違いなく気持ちを切り替えたほうがよいと思います。
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