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繰り上げ内定なんてあるの?アテにすべき?元人事が説明します

就活苦労人向け

「繰り上げ内定」という言葉を聞いたことがありますか?
私は人事の仕事をするまで聞いたことがありませんでした。就活生時代も聞いたことがなかったのですが…意外とあるんです。

もちろん、アテにしてはいけません。一度は不採用通知が届いているのですから、その決定が覆ることは殆どないのです。
ですが、たまーにあるので、その詳細や背景についてご紹介します。

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繰り上げ内定ってどんな感じ?

繰り上げ内定が来るときは、なにか特別な予兆のようなものがあるのでしょうか?

結論から言うと、繰り上げ内定を企業が出す時は「学生に何の脈絡もなく、いきなり連絡が来ます」。大抵は「不採用通知について、面談を行いたく」という体で連絡しますね。
意外と雑だな、と思うかもしれません。ですが、企業も計画的にやっているわけではないのです。繰り上げというのは基本的に「想定外」だからこそ発生した不足の事態なんです…。これについては、後で詳しく説明します。

「○月○日までに連絡を差し上げる場合があります」

不採用通知に、このような書き方がされている場合もあります(殆どはメールです)。

…厳正なる選考の結果、この度は貴意に添いかねる結果となりましたことをご連絡いたします。(中略)

なお、○月○日までにご連絡を差し上げる場合があります

これは基本的に「あなたは補欠要員に入ってます」というメッセージです。つまり、まだ受かる可能性が残されている、ということ。
ただし。これはまったくアテになりません!不採用通知は不採用通知です。第一志望の企業から届いたお知らせにこれが書かれていたとしても、何も期待しないでください。

なので、事実上学生ができること・気にすることは何もありません。落ちたものは落ちた、のです。

文言なしで繰り上げ内定の連絡をする場合もある

また、本当に企業が切羽詰まっている場合「○月○日までに〜」と書いていなくても企業は連絡してきます。これはもう、企業はかなり追い詰められているということです。人事はてんわやんわで、仕方なく連絡しています。

一方、学生にできることがないのは変わりません。文言があってもなくてもやることは変わらない、ということは覚えておきましょう。

なぜ繰り上げ内定をやるのか

そもそもなんでこんな面倒くさい、後出しジャンケンみたいなことをやるのか。それは、企業にとってもやむにやまれぬ事情があるからなんですね。
内定を何人に出すかというのは、実は企業ではかなりめんどくさいプロセスを経て決まっています。繰り上げ内定をやるということは、想定外に内定辞退が出てしまい、事前に決められた内容とは違った状態になっている。つまり「緊急事態」が企業内で発生している、ということです。

そもそも内定の定員を決めているのかは誰か、就活生のみなさんはご存知でしょうか?
ちょっと長い話になりますが知っておくと便利なので、裏話を紹介しましょう。

そもそも繰り上げ内定が起こる背景とは?

まず、殆どの企業で新卒内定の定員を決めているのは人事部ではなく、事業部長や経営企画部門です。
最初に事業部長などが自ら事業の経営計画を立案し、何人くらいの社員が必要になりそうかを計算します。もちろん事業ですから、お給料などの人件費も全て計算した上で「今年は○人くらい採用しないと、数年後の事業の成長に間に合わない」という計算をします。そして、その経営計画は取締役会などで承認を得ます。

人事部が登場するのはその後です。必要になった定員がきちんと埋まるよう、採用計画を立てて、予算を決定します。事業部長などとヒアリングを重ねつつ、「採用の人材像はこれ、職種はそれぞれ○○人、今年の目標採用数は○○人」という目標を立てていきます。そこから利用する媒体の決定や業者決めなどをやり、ようやく就活生の受け入れ・内定が出せるようになるのです。

つまるところ人事部は「事業部や経営企画から頼まれて採用をしている」という立場です。ところが学生には職業選択の自由があります。内定辞退が自由にできるのです。
困るのが人事部です。頼まれて採用をしているのに、予想以上に内定辞退が出てしまうと、「事業部から頼まれた数」に届かない。もちろんある程度の内定辞退は見込んだ上で内定を出しているのですが、その想定を超えてしまうことがあるのです。

となると、取れる手段が少なくなってきます。
もっともありがちなのは、エージェントを使って「非公開求人を出す」という手段。ところが、エージェントというのは高額な紹介料がかかります。またリクナビ・マイナビのような就活情報サイトで再募集を出すという手段もありますが、その再掲載にもお金がかかりますし、何より出したからといって必ず良い人材から募集が来るとは限りません(知名度の高い企業なら別ですが、学生に知られていない企業の方が世の中には多い)。また、予算を使い果たしている場合はどちらも不可能です。

なので、かつて選考を受けて「ギリギリで落とした人」に声をかけてみることなるのです。これは余計な紹介料も掲載費も取られないので、コスト的にはいちばん安く済みますし、時間もかかりません。
かくして落とされたはずの就活生に「繰り上げ内定」の連絡が入る、というわけです。

ただし本来、こういったことは極力あってはいけません。ある意味「人事の失態」とも言える状況です。人事もその意識で臨んでいますので、滅多にあることではありません。

繰り上げ内定になっても差別などはされない

さて、裏話はそこそこに。

就活生として気になるのは「繰り上げ内定になったら入社後に差別されそう」ということではないでしょうか。結論から言うと、入社後に差別されることなどはありません。

繰り上げといっても内定には変わりません。「お試し入社」ではなく、会社側はあなたが必要だと思っているからこその内定なのです。よって仮に繰り上げ内定を頂いて、不安になっている方は心配ご無用。堂々と、自分が納得できる決断をしましょう。

最初からアテにしてはいけない

また、もう一つ。就活中から「繰り上げ内定をアテにする」のは間違っています。

そもそもかっこ悪いですよね。面接でベストを狙わず、補欠狙いで就活をするなど志が低すぎます。少なくとも人生において重大な決断である「就職活動」において、そんな雑な決断は決してしてはいけません。あなたの人生を無駄にします。

就職活動の本当のゴールは「あなたが納得の選択をすること」です。
納得さえすれば、どんなにきつい会社でも素晴らしいキャリアが築けます。「自分がここにいるのは、意味のあることなんだ」と思えるのですから。現に多くの学生がそのような決断をして、日本の企業社会を支えています。

繰り上げ内定だろうが、TOPで早期内定だろうが、そんなものはスタート地点に過ぎません。重要なのは入ってからです。あなたが納得の内定が得られることを、心から祈っています!

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さて、筆者はこのような就活に役立つような情報をしつこくない頻度で発信しています。複数の上場企業で人事関係者と勤めた経験から、キャリアに関する考え方をはじめ、面接のめんどくさい質問の答え方に関するテンプレートまで、実際に役に立つ就活情報を発信中です!

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