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【実例も紹介】就活で内定取り消しを受けないために。注意点と対策をご紹介

内定者向け

Twitterで内定取り消しになったツイート、ご紹介します。

就活のゴールは内定ですが、それが取り消されることがあることをご存知ですか?
今回はその取消しになる原因と、ならないための対策・なった時の対策についてご紹介します。

ちなみに、結論から言うと以下の通り。

  • きちんと卒業しよう
  • 妊娠や働けないほどの病気にかからないようにしよう
  • 経歴詐称は絶対にNG
  • 法律違反は避ける
  • 内定先からの連絡はマメに確認

では、詳しく確認していきましょう!

そもそもなんで内定は取り消されるの?

そもそも、なんで内定が取り消しできるのか、よくわからないですよね?

内定は正式には「始期付解約権留保付労働契約」と呼ばれる、労働契約の一種です。
長ったらしくてよくわからないので、分解してみましょう。

始期付 + 解約権 + 留保 + 労働契約

つまり「○月○日に開始する(始期付)、こっちから取り消す(=解約権)ことがある(留保付)労働契約」と言っているんですね。そう、「内定」は労働契約なんです。そして労働契約にはいろいろな法律が絡んでいて、簡単に破棄できません。

なので、かなり厳格なルールがあります。「なんとなく内定取り消し」はありえません(仮に簡単に取り消しすると、企業が訴えられて負けます。実際に新日鉄・日テレ・大日本印刷などの大企業が、不当な内定取り消しが原因で学生に訴訟で負けるor和解という裁判を経験しています)。

内定取り消しされる条件とは?

かなり厳格な判断がされている内定の取り消し。ですが、意外とありえないことでありません。
学生が原因で、取り消しされる例は以下の通りです!

原因が学生にある内定取り消し

  1. 入社に必要な資格が取れなかった(卒業を含む)
  2. 妊娠を含む、健康上の理由
  3. 経歴詐称
  4. 重大な法律違反・素行不良(SNSへの投稿を含む)
  5. 入社に必要な書類が提出できなかった

基本的に、その会社の就業規則に準じるものです。どれを破っても内定取り消しに繋がります
以下、それぞれを見ていきましょう。

1.入社に必要な資格が取れなかった(卒業含む)

「その資格のおかげで入社できる」というものは全て「入社に必要な資格」です。
大学卒業もその一つ。また転職などにおいても、特殊な資格がなければできない仕事などはこれに当てはまります。

これ、以外と多いんですね。私の知っている人でも居ました。
彼は卒論が受理されず、そのために大学を本来の卒業の半年後である秋に卒業することになりました(彼の出身大学は、春と秋の卒業を認めていたため)。結局内定は「入社時期の延期」という形になり、9月まではアルバイト。その間、彼は会社と大学の間を往復していました。

今となってはその人の笑い話ですが、これは内定が取り消されなかったからです。普通、このような場合は「内定取り消しに妥当な事由」となってしまいますから、気をつけましょう。

2.妊娠を含む健康上の理由

入社日までに快復しない、働けない場合は「内定取り消し」です。
また女性限定ですが、妊娠が発覚し出産する場合も内定取り消しになります。これは産休を取得しなければならず、その間のお給料を支払うことは会社の義務になっているからです。

ちょっとした裏話ですが、1980年代くらいまでは「企業での保険をアテにした入社」が横行していたという事情がありまして…。この当時の大企業と中小企業は、社会保険の手厚さが段違いでした。
そのため「持病を隠して入社」→「すぐに入院」→「医療費は会社持ち」ということが平然と行われていました。当然、働いてもいない人に医療費を払うのは企業が理不尽ですよね。
このため、入院して働けない人・産休取得予定の人は内定を取り消しが妥当である、と認められているのです。

3.経歴詐称

こちらも同じく「その経歴があるから入社を認めた」というものが問題になります。
ちなみに、単なる履歴書の誤字脱字程度では経歴詐称にはなりません。それはただのミスであって、意図的ではないからです。

「学生時代、先端的なAIの研究室に在籍していた」と偽り、その経歴を企業が「魅力的だ」と感じて内定を出した場合などが該当するでしょう。社会人を目指すのであれば、経歴詐称は絶対にやめましょう

4.重大な法律違反・素行不良(SNS含む)

「こいつ雇ったら社会的に会社の損だな」というのが、重大な法律違反・素行不良です。
法律違反といっても単なるスピード違反やマナー違反などは「会社にとって社会的に損」にはなりません(もちろん、程度によりますが)。重大な犯罪や、SNSでの炎上・ネガティブキャンペーンなど、明らかに雇用することで会社に損害を与えるものが「素行不良」です。
実際の例を出しましょう。

こちらは実際に「内定取り消し」騒動を起こしたツイートです。上のツイートだけを見た社長が、店側と和解していないと勘違いして「内定取り消し」といいう判断を下したそうです。このツイートそのものも約3,000いいねという、プチ炎上を起こしていることがわかります。

最終的に、内定は復活しました。
この方は弁護士と内定先の企業を訪問し「刑事事件にはなっていないこと」を確認して撤回されたそうです。内定取り消しには企業にとってかなり厳しいハードルがあるのも事実なのです。

ただし、あからさまな犯罪行為で事実確認がされれば、内定取り消しさせられる可能性は高いと言えます。実際に内定取り消しになったツイートとしては、暴力行為(強姦)の容認や、他人を許可なく無断で撮影し、SNSにアップロードして炎上した行為などがあります。

5.入社に必要な書類を提出できなかった

こちらも「意外に多い」です。
入社に必要な書類(住民票など)を期限内に提出できず、かつ連絡が取れない場合などは最終手段として「内定取り消し」が言い渡されます。

考えられるケースとしては、企業から連絡が来ることを知らずに長期の海外旅行に出かけて、日本から音信不通になる場合などがあるでしょう。また、外国人留学生が日本での就職に必要な書類を期限内に揃えられないというパターンも考えられます。

このような場合、まずは企業に相談して期限を猶予してもらうのが最善の選択肢です。また音信不通は企業にとっても良くないことですので、必ず内定先からの連絡はマメに確認するようにしましょう。

原因が学生ではない会社都合の内定取り消し

例外的ですが、学生は何もしていないのに内定を取り消されることはあります。それは、業績悪化の場合、または自然災害で新卒の雇用ができなくなった場合、です。

「業績悪化で内定取り消し」の例

これは直近で話題になったものとしては、「てるみくらぶ」の倒産に関する内定取り消しの例があります。これはSNSで大きく話題になりました。

「てるみくらぶ」は格安旅行事業を営んでいた東京都渋谷区の企業。2017年3月27日、突然の自己破産を申し出て倒産。
負債総額は約200億円、内定者は確認できただけで58人(厚労省調べ)。

4月1日に就職予定だった内定者58人は、就職3日前にして会社が倒産という事態に直面しました。その後、多くの旅行会社が「てるみくらぶ」内定者に対して救済措置の採用を申し出ました。そのうち半数程度が旅行・観光業界に就職を決めたことが追跡調査で判明しています。

このような内定取り消しは、ありえないことではありません。またリーマン・ショック級の経済恐慌が発生した場合も、内定の取り消しはやむを得ないとして容認されています。
学生ができることは「なにもない」というのが現実です。

「自然災害で内定取り消し」の例

こちらは、2011年3月11日の東日本大震災で散見されました。
特に壊滅的な被害を受けた東北地方の沿岸部の企業では「入社時期の延期」が相次ぎ、さらには「内定取り消し」もあったということです。

しかしこのどちらも企業側は簡単には行えません。
少なくとも「整理解雇の4条件」と呼ばれる条件をクリアしないと認められないのです。これは企業が解雇の前に必要なだけの努力・行動を行ったのかが重視される条件のこと。事務所がちょっとした被害を受け、再建の見通しがあるくらいでは内定取り消しにはなりません。

いずれにせよ、企業が自然災害により内定を取り消すのは、企業にとっても存亡の危機であり「最終手段」です。滅多にあることではありません。

意外とありえる「不当な内定取り消し」

ではこれ以外の理由による「内定取り消し」は、どうなのでしょうか。結論から言うと、これは「不当な取り消し」にあたります。いくつか例を挙げて考えてみましょう。

  • 社風に合わない or 態度が悪いので取り消し
    これは、企業側が選考中に見極めるべきです。既に選考を行っていて、その結果内定を出しているのですから、都合よく撤回はできません。後出しジャンケンはできないのです。
  • 経歴詐称ではない、過去の行為による取り消し
    犯罪歴を隠していた場合は「経歴詐称」になりますが、そうでない場合は企業が選考中に調査を行うべきです。仮に犯罪行為ではないことによる炎上事件を起こしていたとしても、それを聞かれないまま内定が出ているのであれば、これは企業の見落としです。
  • 業績の悪化を予想しての取り消し
    業績が悪化することが分かっていたのにも関わらず、採用を行って内定を取り消すのは「不当」です。ですが、どの程度が「業績の悪化」になるのかなどはかなり解釈の余地が分かれるところです。

実際に、上記でご紹介した「刑事事件になっていないのに内定取り消し」も、不当な取り消しにあたります。そのため弁護士がついて企業に説得を行っているのです。

内定取り消しになったら

では、仮に内定取り消しになった場合に学生にできることは何なのでしょうか。

必ず書面の回答を得る

内定取り消しになったら、まずは必ず書面での回答を得てください。口約束や電話での回答では、証拠が残りません。
内定は労働契約の一種ですから、内定取り消しは「解雇」です。軽々しい約束ではありません。文書として記録されることで、企業も取り消しを否定できなくなります。そのため、どんな場合であっても書面での回答を企業からもらいましょう。

また、取り消しに至るまでの企業とのやりとりも全て印刷しておきましょう。メールや、チャットツールでのやりとりなどは全て文面として記録し、印刷しておくことで万が一のトラブルを避けることができます。

書類を持って大学の就職課に対応を相談

そして、なるべく公的な機関を通して相談を行いましょう。大学の就職課に相談することは、非常に助けになります。
なぜなら大学の就職課は、労務関係に強い弁護士や社会保険労務士、行政の労働局監察官などを紹介してくれるからです。そして事実確認のもと、対応を相談しましょう。

以外と多いのが不当な取り消しですから、それに該当しないかをまず確認します。該当する場合は法的な手段を含めて対応を検討しましょう。実際の内定取り消しでその年に就職しない場合、「年収分の金額」が実際に支払われるのが実務的な解決手段であるようです。その年の一年間、就職しないことによる金銭的な損害を被っているからですね。

いずれにせよ、プロにきちんと相談するのがおすすめです。

内定取り消しを避けるために

内定取り消しは、必ず何らかの理由があって行われる最終手段です。そして、一回取り消されたものを撤回してもらうのには、やはり時間がかかってしまいます。
そのような面倒な事態を避けるためにも、以下のことは避けるようにしましょう。

  • きちんと卒業
  • 妊娠しない・働けないほどの病気にかからない
  • 経歴詐称は絶対にNG
  • 法律違反・炎上は避ける
  • 内定先からの連絡はマメに確認

就職するまでが就活のゴールですから、気を抜きすぎないようにしましょう!

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