就活エージェントって大丈夫なの?
なんか怖い…
ちょっと胡散臭くて使う気になれないんだけど…結局、何がいいの?
そんなことを考えている就活生、意外と多いのではないでしょうか。
かくいう私も、就活エージェント経由で就職しました。が、手放しで「よかったです!みなさんにもオススメです!」と言えるか、というと…ちょっと違います。どんなに素晴らしいエージェントでも、使い方を誤るとあなたにとって良い結果はもたらしません。
実はエージェントにも違いがあり、間違えると大変なことにもなります。
そこで、
- 就活エージェントとはそもそもなにか
- いつ、どのように使うのが効果的なのか
- 就活生がどのくらい使っていて、うまい使い方はなにか
- 就活エージェントのおすすめ
という内容を解説していきます。
ちなみに、筆者は元上場企業で人事関係の仕事に就いたのち、複数企業の人事施策に関わっていました。また、前述の通り就活ではエージェントを使って就職を決めたという経緯もあります。その経験から、エージェントについてご紹介していきます!
では、本編に入りましょう!
そもそもエージェントってなに?
エージェントってなに?大丈夫なの?
内定までいろんなサポートをしてくれるプロだよ!
企業を紹介してくれて、利用料はタダ!
エージェントは「就活生に企業を紹介してくれるプロ」です。
学生は「全てタダ」で使えます。エージェントは、あなたが内定を承諾することで企業から報酬を得ています。あなたが内定を承諾しないと、エージェントも儲かりません。
つまりエージェントは、あなたの内定承諾まで徹底サポートしてくれる存在なのです!
多くのエージェントで得られるサポート
- 自己分析のお手伝い
- 履歴書やエントリーシート(ES)添削
- あなたにぴったりな企業の推薦
- 面接の対策
- 就活の愚痴を聞いてくれる
就活エージェントは、いつどのように使うべき?
では、そんな就活エージェントは、いつどのように使うのが効果的なのでしょうか。
就活エージェントの使い時①:内定が早めに欲しい時
まず第一に、どうしても内定が一つ欲しいときに使うのが効果的です。
というのも、他の就活ナビサイトやスカウトサイト経由で就活をするよりも早く内定がもらいやすいからです。
ナビサイトは何百・何千という選択肢がある企業群から自分で企業を選び、企業研究も自力でやり、エントリーの管理なども全て自分でこなす必要があります。そのため、どうしても自分でやることが多く、内定獲得まで時間がかかってしまいがちです。
また、スカウトサイトも基本的に「待ち」になりますし、自分が興味のない業界からスカウトが沢山来るのに、興味のある業界や職種からはスカウトが殆ど来ないということもあります。そのため、スカウトサイトであっても「すぐに内定がもらいやすい」といいうわけではありません。
そのため、内定を早く一つ取っておきたい、というときに頼るべきなのが就活エージェントなのです。
就活エージェントの使い時②:就活に行き詰まっているとき
就活は、平均的には半年ほど続きます(リクルート調べ)。それだけの長い間就活をやっていると方向性を見失うこともあります。あまりにも落ちるので辛くなり就活を辞めたくなることもあります。
そもそも、就活というのは厳しい戦いです。例えば19卒の平均エントリー数は25社ですが、内定数の平均はたったの「2社」。つまり、9割以上の企業から落とされるのは普通のこと。それだけ厳しい戦いになる以上「もうどうすればいいのか分からない」となるのは、普通なんです。
そんなときに、エージェントは相談に乗ってくれます。
よく「エージェントは内定先を紹介してくれるのがメリットです」みたいなことが言われますが、筆者はちょっと違うと思っています。もちろんそれも正しいのですが、それ以上に「(エージェントとの面談を通して)自分のやりたいことが言語化される」のがデカい。
行き詰まっていて、自分ひとりで延々と悩んでいても、結論が出ない。そんな時は、誰かに話を聞いてもらったり、フィードバックをもらったりするのが一番よいのです。そして、エージェントというのは(内定を出してくれるかどうかはさておき)とりあえず話を聞いてくれます。
これはテニスで言うなら、壁打ちをさせてくれるようなものです。壁打ちをしたからといってすぐに大会で勝てるか?というと、それは違う。ただ、壁打ちをある程度こなさなければ、大会で勝てるくらいの技術がいつまでも身につかないのもまた事実ですからね…。
就活に行き詰まっていて、けれども内定が欲しい。もしくは、単純に早めに内定を獲得しておきたいと思っている。
そんなときに使ってみるのがオススメです!
就活エージェントは、他の就活生も使っているの?
では、そんなエージェントですが、他の学生はどのように使っているのでしょうか。マイナーな存在ではないのでしょうか?
結論から言うと、新卒向けのエージェントはマイナーな存在ではありません。
一つ、そのことを示すデータがあります。
リクルートの調査によれば、2020年卒のデータで就活生は就活エージェントに申し込むと平均4.84社を紹介され、面接を受けに行っている、ということ。つまりエージェントを使うとそのくらいの数の会社を紹介してもらえることを期待できる、というわけですね。
選考状況 | 平均社数(20卒) |
---|---|
プレエントリーした (会社に個人情報を提供した) | 24.79社 |
ESを提出した | 12.36社 |
企業個別の説明会に行った | 11.25社 |
適正検査・筆記試験を受けた | 8.36社 |
対面で面接した | 7.84社 |
人材紹介会社から面接に進んだ | 4.84社 |
OBOG訪問した | 3.06社 |
内定を獲得した | 2.36社※ |
※「内定を獲得した=2.36社」のみ、 2019年卒のデータ
就活エージェントにも特徴がある
そんな就活エージェントですが、数十社から数百社ほどが乱立しています。誰もが知るような大手から、一人のエージェントだけが細々と行っているような、そんな業者まであります。
ですが大まかには、3つほどのパターンに分けることができます。
1.大手就活エージェント
リクナビ就職エージェント、マイナビ新卒紹介、キャリタス就職エージェントなど。
登録者数は10万人超、全国に支社があり、地方の就活生にも使えるのが特徴です。リクナビやマイナビといったナビサイト経由で簡単に申し込みができるようになっているため、知らない間に申し込んでいた…という学生の方も多いと思います。
大手就活エージェントを使うメリット
- 殆ど全ての業界に紹介が可能で、選べる
- 地方にも支社があり、相談できる
- 専用アプリで申し込み・進捗管理ができる場合も
大手を使うメリットは、とにかく紹介先の業界が幅広いことです。また、地方にも展開しているため、地方の学生も気軽に相談しに行くことができます。
また専門アプリを開発していることもあり、どの企業に申し込んだのか、進捗状況の管理などを行えることもあります。
大手就活エージェントを使うデメリット
- 担当者による質の差が激しい
- 特定の業界の知識に乏しいことも多い
- 就活生に対する対応が雑なことも
では、大手だから何でもナンバーワンなのかというと、そうではないのです。
実は大手エージェントには、何千人という担当者が所属しており、教育が行き届いていないケースもかなり多いです(他のエージェントに転職できないので、仕方なく大手に居るだけ、という紹介会社の担当者もいる)。また取り扱っている業界の数が多すぎて、結局一つひとつの業界に対するエージェントの理解度は意外と薄かったりします。なので、紹介する人もよくわかっていない業界に就活生を送り込む、ということをしていたりします。
また何もしなくても毎日数百〜数千人の申込みがある以上、どうしても一人ひとりの対応が雑になりがちです。大手エージェントでは対面の面談を受け付けておらず、電話でしか対応できない、というところも珍しくありません。
当サイトの人気記事で「エージェントでひどい担当者に当たると、どうなるのか」という記事がありますが…実は、殆ど大手エージェントの話なんですよね。大手だからといって何でも最強なわけではないことを示す好例です。
2.中堅就活エージェント
リクナビやマイナビほどではないものの、数千から数万人の学生登録者を持ち、活発に紹介を行っているエージェントのことです。年間650回開催、多くの学生が就職を決めるイベントを開催しているMeetsCompanyや、上場企業であるポート株式会社が運営しているキャリアパーク就活エージェントなどがここに入ります。
中堅就活エージェントを使うメリット
- 紹介先が(大手ほどではないが)多い
- 業界出身者の比率が高くなり、実際に働いていた人の意見が聞ける
- 面接対策を丁寧に行ってくれるところが多い
中堅就活エージェントでは、大手ほどではないにせよ、毎年数千人の学生を紹介しているだけあって幅広い業界の求人を取り扱っているのが強みです。また業界出身者が転職してエージェントをやっているケースも多く、実際にその業界で働いていた人の意見が聞けることが多いのも強みと言えるでしょう。
また、面接対策や履歴書のレビューといった、就活のサポートは大手よりも丁寧なことが多いです。大手はひとりひとりの学生に時間をかけられないというのですが、中堅就活エージェントであれば、大手よりも丁寧な対応をしてくれることが多いです。少なくとも大手のように「一律で電話相談しか受け付けていません」といった企業は、私は見たことがありません。
中堅就活エージェントを使うデメリット
- 業界を絞り込むと、とたんに選べなくなる
- 手持ちの紹介できる案件を学生に押し付けてくることも
- ほぼ東京に集中している
やはり大手ほどの紹介企業数はないので、業界を絞り込もうとすると非常に企業数が少なくなります(「ウチでいま紹介できる企業はない」と言われることがあります)。
また、やはり担当者によって質の差が激しいのは大手と同じです。手持ちの紹介できる案件というだけで、それを学生に押し付けてくるケースもあります。そんな雑に紹介された企業に受ける気など、まったく起きませんよね。
さらにもう一つのデメリットとして、ほぼ紹介先も面談場所ともに東京しかないという点があります(MeetsCompanyなどは、数少ない例外)。そのため地方で就職を考えている学生には厳しいところがあるでしょう。
3.特化型エージェント
特定の業界にしか取り扱いがないエージェントや、大手に紹介することだけに絞ったエージェント、特定の地域に紹介先を絞ったエージェントなどがこれに該当します。運営しているのはわずか数人程度、最も小規模なケースでは事実上社長一人で回している、ということすらあります。…が、非常に厳選された鋭い案件を紹介しているケースも多々あり、馬鹿にできないのがこの業界特化型エージェントです。
特化型就活エージェントを使うメリット
- ハマれば、本当に質が高い求人を紹介してくれる
- 極めて丁寧な就活のサポート
- 業界出身者が多く、貴重なアドバイスがもらえる
業界特化型のエージェントを使うメリットは、マイナーながらも求人の質が極めて高いケースがあることです。実際に、私の知っている人でごく小規模なエージェントから就職して、バリバリ働いているケースは何人もいます。
また、企業にとってもひとりひとりの学生が貴重な存在なので、本当に丁寧なサポートをしてくれます。何度も模擬面接をやってくれたり、深夜の電話相談に応じてくれたり、LINEで気軽に連絡を取り合ったり。そんな距離感の近さも小規模なエージェントの強みです。
そして、業界出身者が多く、貴重なアドバイスをもらいやすいのも小規模なエージェントの強み。話しているだけで面白い、という人も多いですよ。ダメな担当者というのも、ほとんど見かけません。
特化型就活エージェントを使うデメリット
- 企業を紹介できないケースも多々ある
デメリットとしては、一つだけ。とにかくそのエージェントが得意とする求人にあなたが興味がなければ、全くハマらないということです。
そのため、他にもいくつか登録してみて、サブ的に使ってみるのがよいと言えるでしょう。
おすすめ就活エージェントは?
さて、ここまででオススメなのは、やはり中堅クラスです。大手は確かに幅広い業界から選べますが、幅広い業界から選んで悩みたいなら、ナビサイトを使うべきなんです。それはスポーツカーに10人家族が乗れない、と文句を言うようなものです。10人家族を乗せる車を探しているなら、それにふさわしい車を使うべきです。
また、ひとりひとりの対応が雑すぎてオススメできないというのもマイナスポイント。良い担当者に当たればよいのですが、就活で将来が決まるときに「担当者ガチャ」なんてやってられないですよね。
かといって小規模な特化型エージェントがいいのかというと、それも違います。人によって向き不向きがあるため、一概にオススメと言えないのが現実なのです…。
なので、中堅クラスの就職エージェントのうち、オススメできるものをいくつかご紹介していきます!
年間650回の開催実績を誇る「ミーツカンパニー」
全国32箇所で年650回のイベント開催する紹介サービス
全国でおよそ年間650回の就活イベントを開催するミーツカンパニー。イベントに参加するだけで内定が貰えることもあるそうです。イベントに参加するだけで内定が近づく、というスピード感を持った就活エージェントを探している方はおすすめです。
内定率1.2倍の面接対策「キャリアチケット」
13万人が登録、内定率1.2倍を誇る面接対策プログラムも
13万人が登録し、面接対策も充実のキャリアチケット。かなり親身な提案で知られており、どこに行けばいいのかわからない…という初心者も受け付けてくれます。簡単に持ち駒を増やせることもあり、人気のサービスです。欠点は電話が多いことですが、これは断ればいいので対策可能です。
就活の遅れを一瞬で挽回する「キャリアパーク」
丁寧な就活マニュアルと質の高い自己分析
就活で遅れをとっているが、なんとしてでも挽回したい…そんな人におすすめなのがキャリアパーク就活エージェントです。質の高い自己分析シートと、ぶ厚い就活マニュアルがあなたをサポートしてくれるはずです。ただし、地方の学生は使えません。
圧倒的に低い離職率を誇る「JobSpring」
3年以内離職率0.1%、長く働く企業を探すにはもってこいのエージェント
3年以内離職率がたったの0.1%という、恐ろしいほどの優良企業を紹介するエージェントがJobSpringです。優しい指導で知られており、自分に合っている企業を丁寧な指導で教えてくれると評判です。長く働きたい方にぴったりです。
ベンチャーでバリバリ働きたい人のための「Goodfind」
ハイレベルなグループワークと、バリバリ働きたい人向け
ベンチャーで成長したい。数年間したら、すぐにでも独立・起業したい…そんな方におすすめなのが、Goodfindです。私も利用しましたが、ここは本当にレベルが高く、誰もついていけないほど難しいグループワークを開催することも。ベンチャーでゴリゴリやっていきたい!という方におすすめです。
ハイレベルな学生と共闘する「ジョブトライアウト」
ハイレベルなグループワークが企業担当者に採点される
ジョブトライアウトは難しい経営カードゲームを学生チーム同士で競い合い、それを企業担当者が採点。場合によっては優秀な学生にスペシャルオファーを出すというものです。集まる学生はレベルが高く、フィードバックももらえるため自己分析の役に立ちます。
上位校学生なら「レクミー」
旧帝早慶クラスの学生が集まるエージェントサービス
おそらく、最も旧帝大・早慶クラスの学生が比率が高いであろう就活サイトがこのレクミー。頻繁にイベントを行っており、外資系などの限定求人が多いのも特徴です。さらに個別の大学向けのイベントも頻繁に行っているため、旧帝早慶クラスの学生なら登録しておきたいサイトです。
お知らせ:Webテスト回答集&人気企業ES集を配布中!
それでも、就活エージェントはイマイチだと思いましたか?
…たぶん、そう思っているあなたには「他に向いているサービスがある」可能性があります。
そもそも就活において、必要な情報・使うべきサービスは時と場合によって変わるもの。
また、就活の仲間を見つけることも重要です。
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